ホームページ掲載に寄せて

アスペルガー症候群を知っていますか?


アスペルガー部会(つばさの会)
増田 美知子

 東京都自閉症協会には2000年2月からアスペルガー部会が作られています。そこに集まる親達は、一見普通に見えていることから、本人の抱える困難さが周囲に伝わらない苦労を語ります。語り合いながら親自身が彼らの障害についての理解が充分でなかったことに気付きます。その分かりづらい困難さをなんとか周囲の方々に理解してもらいたいことから、アスペルガー症候群理解のためのハンドブックを作成することになりました。昨年5月から資金提供を申し出てくださった会社のご支援を頂いて、作成に取り組みました。
アスペルガー症候群の人達は知的にも、個性としても、障害の持ち方にしても非常に広くさまざまで、それぞれが違う人達です。その人達をどのように一般の方達に伝えるかということは大変難しいことです。またそのさまざまな人達のどこに焦点を当てるかということもあります。
ひとつには親達は自分自身の経験から、まだアスペルガー症候群と分からないために悩んでいる親と本人達にサポートとなるようなものを作りたいと思いました。また、この障害を知る専門家さえ非常に少ない現状から、アスペルガー症候群の人達に携わる方々にお読み頂きたいという想いもありました。
執筆にはアスペルガー症候群の研究・臨床ではご専門の内山先生や英国のローナ・ウィング先生にお願いし、関わって頂けることになりました。親達はハンドブックの内容に入れて欲しいことを内山先生にお願いし、先生がお書きになったものへの感想を伝えました。内山先生は親達の声に丁寧に応えて下さいました。アスペルガー症候群を理解してもらうために、ハンドブック「アスペルガー症候群を知っていますか?」が、ついにこの8月末に完成しました。このWEB版はハンドブック版の内容のもとになったもので、より詳しく内山登紀夫先生がお書きになっているものです。
長い作成期間を経て、ここにアスペルガー部会の親達が関わることが出来たハンドブック版が完成したことは限りない喜びです。またWEB版に加え、先生方のご厚意により、ホームページには英語版も掲載することが出来ました。内山先生はハンドブック版の最後の頁に「小さなきっかけ」とお書きになっています。この「小さなきっかけ」が親達と本人達への大きな支援へと繋がって行くことを心から願ってやみません。(2002.9.15)
注) 「つばさの会」は2003年度に東京都自閉症協会から独立しており、
現在の東京都自閉症協会の「高機能自閉症・アスペルガー部会」とは
別の組織となっています。